そのテーピング、ちょっと待って!オスグッドを根本から解決するために「使わない」選択を
2026年01月1日
「膝が痛いなら、テーピングで補強すればいい」 そう思っていませんか?
スポーツを頑張る小中学生に多いオスグッド・シュラッター病。痛みを抱えながらも「試合があるから」「練習を休みたくないから」と、膝の下に厳重にテーピングを巻いてプレーを続けている子は少なくありません。
しかし、多くの場合、テーピングはあくまで「一時しのぎ」に過ぎません。それどころか、使い方を誤ると回復を遅らせてしまう可能性すらあります。今回は、当院がオスグッドでテーピングをお勧めしない3つの理由をお話しします。
1. 「筋肉の柔軟性」を奪ってしまうから
オスグッドの正体は、太ももの前側にある大きな筋肉(大腿四頭筋)が硬くなり、膝の骨を引っ張りすぎてしまうことにあります。
テーピングで患部をガチガチに固めると、血流が阻害され、ただでさえ硬くなっている筋肉がさらに柔軟性を失います。筋肉が柔らかくならなければ、膝の骨への牽引力(引っ張る力)は弱まりません。テーピングは筋肉の動きを制限するため、本来必要な「しなやかな動き」を妨げてしまうのです。
2. 体の「代償動作」を生み、別の怪我を招くから
膝を固定すると、膝が使えない分を腰や股関節、足首で補おうとします。これを「代償動作」と呼びます。 膝の痛みは一時的に紛れるかもしれませんが、無理な体の使い方を続けることで、今度はシンスプリントや腰痛など、別の場所に不調が出てくるケースが非常に多いのです。全身の連動性が崩れることは、スポーツ選手にとって大きなマイナスになります。
3. 「治った」と誤解して無理をしてしまうから
これが最も注意すべき点です。テーピングをすると、感覚が鈍くなり、一時的に痛みが軽減したように感じます。 しかし、「痛みが減った=治った」ではありません。 痛みが麻痺している間に全力で動いてしまうことで、剥離しかけている骨の状態が悪化し、結果として完治までの期間が数ヶ月単位で伸びてしまうことも珍しくありません。
大切なのは「固める」ことより「緩める」こと
オスグッドを克服するために本当に必要なのは、膝を固定することではなく、**「なぜ太ももの筋肉がそんなに硬くなってしまったのか?」**を考え、解消することです。
- 股関節の使い方は正しくできているか?
- セルフケアで筋肉を緩める習慣があるか?
- 姿勢が崩れて膝に負担がかかっていないか?
これらに目を向け、体の内側から整えていけば、テーピングに頼らなくても痛みなく動けるようになります。
「今は痛みを隠してプレーしたい」という気持ちも分かります。でも、将来もっと高く跳び、速く走るためには、一度足を止めて自分の体と向き合う勇気も必要です。
結び
もし今、テーピングなしでは不安で動けないという状態なら、それは体が「休んで」「改善して」と出しているサインです。そのサインをテープで隠さず、根本的な解決を目指していきましょう。
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