臼蓋形成不全

2023年12月22日

皆様こんにちは!本日のブログは、いのラボ接骨院小新院の鍼灸師16年目の西澤が担当させていただきます。

12月も残り僅かですね!雪も降りだし、新潟の冬本番といったところでしょうか。

グッと寒さも厳しさが増してきましたので、皆さんもお身体にはくれぐれもお気を付け下さい!

さて、今回の内容は「臼蓋形成不全」についてです。

臼蓋形成不全と聞いて、聞いた事がないなーと思われる方もいらっしゃると思います。

それは、どこの事なのか。。。ズバリ「股関節」です!

股関節は、ボールとソケットの様な形状で成り立っていて、大腿骨という腿の骨の部分の頭部(骨頭)が、骨盤側のお椀の様な臼蓋と言われる受け皿にはまり関節を成し、自由な動きができる様になっています。

臼蓋形成不全とは、この受け皿である臼蓋の形が不完全である為に、大腿骨頭が臼蓋に収まりきらず、はみ出している状態の事を指します。

使い続けている内に、股関節に負担が掛かったり、軟骨がすり減ったりする事で、痛みが出てきたり関節が硬くなり、動きが悪くなります。

以前は、乳幼児期の抱っこの仕方やおむつの当て方などが原因で、股関節に圧力が掛かり過ぎてしまい、大人になってから発症する事もありました。

現在は、乳幼児3ヵ月検診で、先天性股関節脱臼が無いかどうかをチェックしている為少なくなりましたが、そこで見逃され治療されずにいるケースはまだゼロではないようです。

「症状」

まずは、30代から40代で股関節に軽い痛みが出てきます。初期には、捻るような姿勢をしたときに股関節に痛みが出る程度で、軟骨が残っている間は痛みが少ない方が多いかもしれません。

軟骨がすり減り進行期になると、股関節が常時痛み、長く続くと医療機関をを受診する方が増えてきます。

末期になると、安静時の痛みもあり、左右の足の長さに差が出て歩き方のバランスが悪くなる事があります。

患者さんの中には、初めは腰や背中、太ももの痛みを訴えて、股関節が悪いとは思っていない方もいらっしゃいます。

腰椎の変形や、坐骨神経痛と診断され治療していたけど一向に良くならない為、ほかの施設に行ったところ、実は股関節が原因だったという方もいらっしゃいます。

臼蓋形成不全では、臼蓋が浅い状態で大腿骨頭を被覆する部分が少なくなり、骨頭と臼蓋の適合性が低くなり、その結果として大腿骨頭の外上方に高い圧縮ストレスが集中してしまいます。

つまり、少ない接地面で体重を支える事になり、軟骨の摩耗や関節面の破壊が生じやすくなってしまうという事です。

それに対して身体は、骨頭と臼蓋の接触面積を増加させて負荷を軽減しようと、骨硬化・骨棘(骨のトゲ)の形成や大腿骨頭の扁平化などが生じ、変形性股関節症へとつながる方もいらっしゃいます。

特によく見られやすいのが立位での骨盤前傾姿勢です。その不安定な状態を解消しようと安定性を確保するために、代償として骨盤の前傾が生じます。それによって、腸腰筋・大腿直筋などの緊張が生じ、股関節屈曲拘縮(股関節伸展制限)が生じることが多いです。

骨盤を前傾すると骨頭に対する寛骨臼の被覆率が高まり、股関節の安定性を獲得することができます。これによって股関節の問題は解消できますが、骨盤前傾に伴って腰椎前弯が増強しやすくなります。

しかし、腰部では伸展ストレスがかかりやすくなり、これが原因となって腰痛の出現につながったりするので、臼蓋形成不全や変形性股関節症の方は腰部の症状もある方が多いです。

・股関節が伸びにくい
・腰椎前弯による腰や背中の筋肉の緊張
・腰椎前弯・骨盤前傾による腹部・殿筋群筋力低下    等が見られやすいです。

「いのラボ接骨院グループの施術ポイント」

①腹筋群の筋力の不足に対しては、筋力トレーニング指導や複合高周波EMSを用いた神経に対してのトレーニング等で、筋力の回復が見込まれます。

②姿勢分析からの筋骨格調整治療を行い、過剰な関節の位置の改善や筋緊張緩和を行います。はりきゅうによる筋緊張緩和や血流の改善、疼痛緩和も行っております。

股関節の痛みや動かし辛さ、違和感等がございましたら、是非一度いのラボ接骨院グループにご相談下さい!

執筆者:柔道整復師
いのラボ接骨院グループ 代表
猪股真澄(治療家歴18年)

いのラボ接骨院グループ 代表 猪股真澄

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