熱中症

2021年07月21日

●熱中症とは?

 

熱中症とは、体温調節がうまく働かず体温が上昇し、体内の水分や塩分のバランスが崩れることにより、めまいや頭痛、痙攣など様々な症状を起こす事です。

熱中症を引き起こしやすい要因は『環境』『体』『行動』の3つがあります。

『環境』

気温、湿度が高い、風が弱い、急に気温が上がった、風通しの悪い室内、エアコンが無い事など。

『体』

高齢者や乳幼児の方、糖尿病など持病を持っている方、低栄養状態、下痢など脱水状態、寝不足や二日酔いなどの体調不良など。

『行動』

激しい運動、普段行わない慣れない運動、長時間にわたり外で作業する、水分補給ができない状況など。

これらの要因により、汗や皮膚温度での体温調整がうまくいかず、体温が上がり熱中症になります。

 

●熱中症の症状

 

熱中症には重症度を表す3つの段階があります。

度【現場での応急処置で対応できる軽症】

めまい、失神、こむら返り、気分の不快、手足の痺れ

 

度【病院への搬送が必要な中等症】

頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感(ひどく疲れている状態)、虚脱感(何もしたくない状態)

体がぐったりする、力が入りにくい、「普段と様子が違う」軽度の意識障害がある事があります。

 

度【入院して集中治療が必要な重症】

上記の度の症状に加えて、

意識障害、けいれん、運動障害、高体温

呼びかけに対する反応がおかしい、体がガクガクと痙攣する、真っ直ぐ歩けないなど明らかに危ない状態です。

高体温はその人の体に触ると熱いという感覚です。

医療機関で検査をすると、肝機能、腎機能、血液の障害も判明します。

 

●熱中症対策

 

・暑さを避ける

外出時は日陰を歩いたり、日傘を使うことで多少暑さを軽減できます。

室内では風通しをよくしたり、エアコン、扇風機を使用し、室内温度を適当に調整します。

・服装

通気性の良い素材(綿、麻など)で体内の熱を外に逃しやすいようにしましょう。

Tシャツ1枚で薄着をするよりも、インナーを着て空気の層を作り、外からの熱を遮断した方が対策としては良いです。

・こまめな水分補給

たくさん汗をかき、体内の水分量は失われていきます。喉が渇いたから水分を補給するのではなく、喉が乾く前にこまめに水分を補給しましょう。

汗をかくとミネラルやビタミンも失われていくので、ただの水ではなくスポーツドリンクなどがオススメです。ただ、糖分が多く含まれているので少し薄めたりしながら補給しましょう。

・体調を整える

疲れが溜まっている状態や、寝不足、二日酔いなど、体調が悪い時は熱中症になりやすいです。

十分な睡眠とバランスの良い食生活を心がけて、体調を整え対策しましょう。

・徐々に暑さに慣らす

暑さが本格化する前から徐々に暑さに慣れるために、ウォーキングやランニングなどを行う。

熱中症の応急処置

・涼しい場所に移す

エアコンの効いた涼しい場所に移しましょう。

・脱衣と冷却

服を脱がせ、身体の熱を外に出します。氷嚢で首、脇の下、太ももの付け根を冷やし、うちわや扇風機などで風を当て体を冷却していきます。

・水分、塩分の補給

冷たいスポーツドリンクで水分と塩分を補給します。

意識障害や吐き気、嘔吐などで水分補給が難しい場合は、すぐに医療機関で口以外で水分を補給しましょう。

 

○こんな場合は医療機関に!

熱中症の症状があり、意識がない、呼びかけに対する反応がおかしい場合はすぐに救急車を呼びましょう。

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執筆者:柔道整復師
いのラボ接骨院グループ 代表
猪股真澄(治療家歴18年)

いのラボ接骨院グループ 代表 猪股真澄

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